今回入荷したのは、戦後初のヌード写真集。福田勝治の世界観そのままに、女性の柔らかな質感が美しい作品。印象的な5作がまとまった贅沢な一冊です。
コントラストが印象的な表紙の装丁は河野鷹思。大胆に表紙面最上部に配置された”NUDE”の文字が、その時代への主張のようにも感じられます。
初期の作品ではバウハウスの影響を受けた造形的・構成的な静物写真を発表していますが、写真家として広く認知されたのは1936年『アサヒカメラ』連載の「カメラ診断」。
「アサヒカメラ」
『女の写し方』『現像の実際』『春の写真術』『花の写し方』など自身の撮影技術を記した書籍でベストセラーに。多くのアマチュア写真家のお手本となり、その時代を牽引する存在となりました。
「写真家 福田勝治展」
女性の肉体美を追求した作品にも定評があります。日中戦争や太平洋戦争のさなか、窮屈な時代にも屈することなく自身の信じる美しさを表現していました。不自由な時代でも表現し続ける姿勢は、現代で活動するクリエイターにも影響を与え続けています。
福田勝治写真集 裸婦五態
孤高を貫いた福田勝治の写真集「裸婦五態」は店頭でもご覧になれます。
4階ショーケース内にて販売しておりますので、是非スタッフにお声掛けください。
KOMIYAMA TOKYO