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三島由紀夫 関連草稿・書簡を多種入荷!肉筆草案:清水文雄 高橋睦郎 磯田光一 山本健吉 他 書簡:清水文雄 寺田透 / Set of Hand written manuscripts and Letters relating to Yukio Mishima. By Fumio Shimizu, Mutsuo Takahashi, Kohichi Isoda, Kenkichi Yamamoto Toru Terada and more

2020 年 4 月 14 日 | カテゴリー : 新着・おすすめ商品

本日は、小宮山書店 4階より三島由紀夫氏に関連する肉筆草稿、書簡をご紹介いたします。

今回は、三島氏と親交のあった作家を中心に肉筆原稿や書簡をまとめてご紹介!それぞれの立場と関わり合いの中で捉えた三島由紀夫という人物を肉筆から味わうことのできる貴重な作品です。

まずはこちら。

清水文雄「三島由紀夫のこと」400字詰×6枚

清水文雄:三島氏の学習院在学時代、国語教師として三島由紀夫・本名平岡公威の才能を見出したと言われ、執筆活動を応援していた母・倭文重も大きな信頼を寄せていた人物。三島由紀夫が当時父親に文学活動を禁じられていたことを知っていた為、作品発表にあたりペンネームをつけることを提案し、本人の希望と清水氏の助言により「三島由紀夫」という名前が誕生したのだそうです。初めて公になった三島由紀夫作品「花ざかりの森」は、清水氏が同人誌に推薦して掲載されました。ご紹介する草稿は1965年に書かれ、清水氏が学習院に就任した1938年当時の回想から始まります。清水氏は、自身が指導した事などにはほとんど触れず、ただ三島氏の非凡な才能と共に過ごした学習院での日々を具体的な出来事と共に回想しています。「花ざかりの森」を初めて清水氏のもとに持ってきた時の事など、作家としての三島由紀夫を批評する立場とは全く異なる視点で書かれた文章は教師の視点で温かく見守るように記されています。

続いてはこちら。

高橋睦郎「浪曼劇場の栄光」400字詰×3枚(ホチキス留め)

高橋睦郎:詩人。詩集「眠りと犯しと落下と」では、跋文は三島由紀夫、装丁は横尾忠則、そして写真は沢渡朔と豪華な顔ぶれが携わっています。詳細はこちら(詩集「眠りと犯しと落下と」) ご紹介する草稿は、1963年に日本の劇団である文学座が内部分裂して作られたNLTからさらに独立して三島氏自身が立ち上げた劇団「浪曼劇場」について書いた文章です。すでに浪曼劇場により上演された「わが友ヒットラー」「サド侯爵夫人」を取り上げ、三島氏や演出家・松浦竹夫氏の厳しい指導の鞭を受ける劇団員を鼓舞するような気っ風の良い言葉がエールのように感じられる楽しい文章です。

 

菅原卓「三島君の新作は上演可能か」400字詰×2枚

菅原卓:三島由紀夫、中村光夫、福田恆存、小林秀雄、加藤道夫等と共に、現代演劇の新たな展開を目指し1950年に立ち上げられた団体「雲の会」の実行委員であった劇作家・演出家・実業家。こちらの草稿では、当時の新作「白蟻の巣」について、それまでの三島氏による戯曲作品や能楽をもとに作られた作品「葵の上」に触れる等して語られています。

 

磯田光一「失われた “祭” を求めて」400字詰×4枚:浪曼劇団が上演した三島由紀夫原作「わが友ヒットラー」のセリフを引用し、同劇団への期待が綴られています。

 

山本健吉「ベストセラーの今昔」200字詰×10枚(紐留め):毎日新聞社の原稿用紙の中で「賛辞が集中した小説」として触れられている三島作品は「金閣寺」。当時「今週のベストセラー」という企画で批評の対象となった作品を挙げ、批評家の賛否などを比較しています。批評の対象として登場するのは、谷崎潤一郎「鍵」「細雪」、太宰治「斜陽」、川端康成「雪国」、石原慎太郎「太陽の季節」など錚々たるもの。最近の小説として当たり前のように並べられる文豪の傑作に驚きます。

山本健吉「戦後十五年の文学」400字詰×6枚(紐留め):こちらでは、戦後の現代作家として石原慎太郎や大江健三郎等を取り上げる一方で、当時大きな事件として話題となった闇金融・光クラブの青年社長(三島由紀夫「青の時代」主人公モデル)についても触れています。ただ一人三島氏だけが、彼のような犯罪者や他の強盗・殺人者たちを、親愛なる同族として弁護したという点で、「三島だけが真の戦後派の名に価した」と記しています。

 

蘆原英了「三島由紀夫という作家」200字詰×8枚(ホチキス留):フランス留学を経て音楽評論家としてラジオ番組でも活躍した蘆原氏は、三島作品である戯曲の監修を務めた事もあり、映画化された「純白の夜」には解説を寄せています。こちらの草稿では、「わたしは三島由紀夫のおぢいさんの教え子」とあり、「おぢいさん」である平岡定太郎から漢文を教わったと記されています。また、三島氏本人とのやり取りなども細やかに残されており、独特の描写でその関係を表しています。

 

高田瑞穂「三島由紀夫の文学」400字詰×18枚:近代文学者として大学講師も務め、耽美派の研究でも知られる人物。横光利一や志賀直哉、夏目漱石、芥川龍之介等についての考察を著書に残しています。こちらの草案では主に「真夏の死」と「潮騒」に焦点をあてて三島文学を捉えています。

続いては書簡です。

寺田透書簡3通

寺田透:批評家。今回ご紹介する書簡(講談社 「群像」早川徳治宛)は2通とも寺田氏の「三島由紀夫論」が発表された1953年の消印です。内容は三島由紀夫論の執筆にも触れており、雑誌のバックナンバーを依頼するもの。

こちらの他に清水文雄氏による書簡が2通ございます。

 

今回は、こちらの三島由紀夫氏に関連する肉筆草案や書簡をおまとめして一点とし、ご用意しております。

三島由紀夫 関連草稿・書簡セット (清水文雄「三島由紀夫のこと」 高橋睦郎「浪曼劇場の栄光」 磯田光一 山本健吉 他 肉筆草稿 / 寺田透 清水文雄 書簡) Set of Hand written manuscripts and Letters relating to Yukio Mishima. By Fumio Shimizu, Mutsuo Takahashi, Kohichi Isoda, Kenkichi Yamamoto Toru Terada and more

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