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『Daido hysteric』3部作のご紹介

2020 年 10 月 1 日 | カテゴリー : 写真, 写真集, 新着・おすすめ商品

こんにちは。
本日は小宮山書店2F写真フロアより『Daido hysteric』 3部作(No.4, No.6, No.8)をご紹介致します。

東京都写真美術館で開催された「森山大道の東京 ongoing」展も大変好評だった写真家森山大道。人気作家だけに作品数も多く、どの写真や写真集を見ればいいか分からないという方も多いのではないかと思います。今回ご紹介する『Daido hysteric』 3部作(No.4, No.6, No.8)は初めての方からよく親しまれている方も非常に楽しんで頂ける写真集となっています。

まず森山大道の作品や作風について語られる際、大きく3つの時期に分けて語られます。始めに、「provoke」や「写真よさようなら」などのアレ・ブレ・ボケを多用した時期。「ブレ・ボケは観念ではなくて生理だ」といい、ディテールの飛んだ不明瞭な写真は、写っているものについての情報よりも、それをとりまく空気を伝え、見る者に何かを発見させるよりも感じさせる要素が強い作品が多い時期でした。次に「光と影」。1981年に刊行された「写真時代」に「光と影」というタイトルで始まった5回の連載を元に制作された写真集です。アレ・ブレ・ボケの時代と比べて対象に向かう態度は率直かつ直截的なのが特徴です。そして最後に今回ご紹介する『Daido hysteric』。

森山大道Hysteric Glamourとの邂逅についてインタビューで氏は次のように答えていました。「『Hysteric Glamour』というのは原宿のファッションメーカーで、そこの綿谷さんという若いスタッフが、おととしの夏(1991年)、まだぼくが渋谷にいたころにたずねて来たんです。宣伝事業としてこういう写真集を作っているのでその4号目に作品を出してくれないかと。ほかの人たちと一緒でというのは興味ないけど、一冊やらせてくれるならやってもいいよ、というようなことを断りのつもりで言ったわけね。そしたら彼もしばらく考えたみたいで、去年(1992年)の6月ころ、突然一冊つくりたいと言ってきたんです。これまで撮った未発表のものだけを集めてというので、それもおもしろいとは思ったけれど、ちょうど4月にここ(四谷)に越してきて近所を撮りはじめていたから、ぼくとしてはそれをやるしか考えられなかったのね。引っ越してきた記念というわけでもないけど、近くのカメラ屋でオリンパス・ミューを買ってたので。はじめはこのあたりをぱちくり撮っていたけれど、そのうち脚が広がってきて、そのうえ一冊作ろうかというので気合いも入って、次第に広がってったんですよ。西は中野の鍋屋横丁あたり、北は早稲田の向こう側、東は晴海方面、南は品川や三田までを繰り返しぐるぐる歩きました。もちろん最初からそう計画したわけではなくて、だんだんそうなっちゃった。去年(1992年)の4月から8月くらいにかけて、正味4ヶ月くらいのあいだに撮ったものです。」



Daido hysteric No.4
hysteric glamour
1993年
1冊 ソフトカバー 日本語 / 英語 表紙・裏表紙・背極少イタミ有

Daido hysteric No.4について森山大道は、「これまでぐずぐずこだわるばかりだったことが、ごく自然に出来る気がふとしたんです。渋谷にいた5年間はそのあたりのことで始終いらいらしてるくせに出来なくて、ちょっと撮っては止めてという具合に踏ん切りがつかなかったのね。どうしてこんな簡単なことが出来なかったんだろうといまになって思うんだけど、こっちに来て撮りはじめたら、それがまったくこだわりなく混成できる気がしてきた。これまで、他のいろんな東京を撮った写真を見ると、いつもどこか肩透かしをくっちゃうようなところがあって、町にはディテールがあるから、それを構築しないかぎり、その形もあらわれてこないとずっと思ってました。いつも歩きながら左右に見ていたものを一度全部集めてやれたらいいなと考えていたから、約350ページの写真集を作ろうという企画は、ぼくにとってすごくタイムリーだったんですね」と話しています。

No.6No.8と比べてモノを中心とした構成になっています。350ページ強というボリュームながら、最後まで読み切っても全く胃もたれしない写真集です。

 




Daido hysteric no.6 TOKYO
HYSTERIC GLAMOUR / ヒステリックグラマー
1994年
1冊 ソフトカバー 日本語/英語 本体少イタミ有

Daido hysteric no.6 TOKYO荒木経惟絶賛の一冊です。インタビューでは「『光と影』って写真集出してるけど、実は『光』と『闇』なんだよ。今世紀末だけど、あの人は最初から世紀末やっちゃってるんだよ。終わりそうな、無くなりそうな光を撮ってる。これはもう絶対そうだね。今日俺ヒステリック(Daido hysteric no.6 TOKYO)持ってきたんだよね、この一番の名作を。これが一番いいんだよ。これなんか見てると、もうすぐ光無くなるよっていう感じだね。もうすぐ闇になる。これは物凄い写真集なんだよ。光と闇の情交、フxxxだね。だからなんとなく官能的だろ。森山さんの写真はね、女イかさす写真なの。これはスコーンと行ったね。」と荒木節で語っていました。

こちらの号はスナップでヒトやコトを中心として構成された一冊です。全ページ見開きのダイナミックな構成となっています。こちらも350ページ強というボリュームながら、最後まで読み切っても全く胃もたれしない写真集です。

 




Daido hysteric No.8 Osaka
hysteric glamour
1997年
1冊 ソフトカバー 日本語/英語 少スレ有

最後にDaido hysteric No.8 Osaka。「1年半前、大阪キタの雑踏の中にいた僕の躰に、突如一本の電流が走った。『よし大阪を撮ろう、大阪の写真集を作ろう』こんなケッタイな街を、他の誰れに任せるわけにもいかないゾという、身内を突き上げてくる衝動であった。長い間僕の気持ちの底の方にわだかまりトグロを巻いていた導火線に、とうとう火が点いてしまったのだ。そして僕は『あのウィリアム・クラインに「ニューヨーク」が、ユジェーヌ・アッジェに「パリ」があるならば、僕に「大阪」があったっていいじゃないか』と単純明快に結論した。その日から丁度丸一年、僕はオリンパス・ミューを手に、足繁く大阪に通いつめた。僕としては、どこもかしこも大阪であれば丸ごとコピィという気分だった。500本の撮影済フィルムが手もとに残った。」

森山大道の生まれ故郷である大阪を撮影地とした号です。hysteric以後出版された「BUENOS AIRES」や「ハワイ」で顕著なように、どんな場所でも森山大道の写真を貫けるというのはこのNo.8が初めてのように思います。こちらも350ページ強というボリュームながら、最後までぺージを繰る楽しさが変わらない写真集です。

インタビューを受ける度、何度も言っている「量のない質はない」というセリフ。それを具現化した写真集がDaido hystericだと思います。

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